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青苔寺では御法事等の精進料理はいつでも、予算に応じた料理を致します。


今月の精進料理
 
「さつま芋」 (薩摩芋・甘藷・琉球藷・唐藷)

さつま芋

昔から便秘の食事として、ごぼう、たけのことともにあげられています。大部分は炭水化物ですが、カロチンを多く含んでいます。塩をつけてそのままか、バターをつけて食べると胸やけしません。

秋の芋類ではさつま芋と里芋が代表的です。さつま芋の主成分は炭水化物で大部分が澱粉です。たんぱく質は良質ですが、非常に少ないので、これだけでは栄養不足です。ビタミンA、Bともに豊富で、特に黄色種はカロチンが多く含まれています。カロチンは身体に入るとビタミンAに変化してビタミンAを摂取したのと同じ作用をします。ビタミンCは大根汁の三分の一程含まれ、無機物は「カリ」が多いので食塩を添えて食べるとよいでしょう。

昔から便秘の食事として、さつま芋とか牛蒡、筍などがまずあげられます。人の体内には繊維を分解するセルラーゼと呼ばれる消化酵素がないのでこうした食品は、ほとんど全部がそのまま消化されます。

高繊維食は腸内に生息する細菌のある種のものが発酵によって繊維を分解し、栄養の一部をまかなってくれるのでガスが発生するのです。さつま芋はじゃが芋の約二倍の繊維があり、これが便のかさを増して、腸を刺激して排便を促します。また、白いさつま芋汁は止血効果があるといわれています。胃腸などの内臓からの吐血、下血には一回に白芋100gを皮のまますりおろし、100cc程の水を加えて木綿袋で搾った汁を一日三回のみますと有効です。白芋には抗出血ビタミンであるビタミンKや、抗貧血性ビタミンであるビタミンMなどの止血作用、造血作用のある成分が豊富に含まれています。ですから、吐血や下血、鼻血や歯茎からの出血、産前産後の出血、痔出血などの幅広い出血に有効です。

さつま芋を食べて胸がやけて困る方がいらっしゃいますが、塩をつけて皮のまま食べるか、バターなどの脂肪分と一緒に食べると胸やけしません。

また、子供が異物を飲み込んでしまった時には、さつま芋をたくさん食べさせますと、異物がさつま芋にくるまれて便とともに出されます。

さつま芋の皮をむくと、たちまち黒ずんでくるのは、含まれているタンニンが空気に触れるからです。したがって、皮をむくかたわら、水に放っておく必要があります。

華頂山きんとん」

【材料】 さつま芋、抹茶、砂糖、栗の含ませ煮、西京味噌

華頂山きんとんさつま芋は皮を厚くむき一晩くらい水にさらしまず。さらしたさつま芋はやわらかくなるまで茹で、熱いうちに水気を切り裏ごしします。鍋に裏ごししたさつま芋を入れ、西京味噌、砂糖、水少々を入れて練り上げます。熱湯を注いで抹茶を茶せんでたて、鍋に加えてまんべんなく混ぜて火を止め、そのままさし、六等分にしてぬれ布巾をよく搾って広げた中におき、栗の含ませ煮を一個のせて茶巾絞りにします。


さつま芋の煮物」

【材料】 さつま芋、出し汁、みりん、砂糖、醤油
さつま芋の煮物
金時という品種のさつま芋は、皮の赤と中味の黄が鮮やかなので皮のまま使用し、皮の色を生かします。程よい太さのものを選び、2〜3センチの厚さに輪切りにして水に浸し、一度茹で、出し汁、みりん、砂糖少々、醤油で調味し、とろ火で煮込みます。煮崩れを防ぐ為に、多めのみりんを使用し、和紙などで落とし蓋をし空気に触れないようにする事と、火を落としても暫くは蓋をしたままそのままでいてください。


「さつま芋の揚げもの

【材料】 さつま芋、片栗粉、砂糖、塩

さつま芋の揚げもの厚めに皮をむき、水にさらしてから茹で、やわらかくなったらざるにあげます。裏ごしをして、すり鉢に移してよく擦ります。芋だけで揚げると油の中で散ってしまうので、つなぎとして片栗粉を加え、よく混ぜ合わせ、砂糖、塩で味を調え、小さく丸めて油で揚げます。周りに胡麻をつけて揚げたり、くるみ、落花生などを中身に合わせて揚げると、一段と風味に富んだものとなります。


「さつま芋の白和え」

【材料】 さつま芋、こんにゃく、にんじん、胡麻、白味噌、豆腐、みりん、出し汁

さつま芋の白和えさつま芋は、さいの目きりの塩茹でにします。こんにゃくは細い千切りにして、数回鍋でからいりし、水気がなくなったら、出し汁、塩で薄味に整えておきます。にんじんは同じく千切りにして茹で、水切りして準備します。炒り胡麻を油が出るまでよく擦った中に中に、水切りした豆腐を裏ごししたもの、白味噌(あらかじめ美味しい出し汁で煮て、裏ごししたものを準備しておく)、みりんで調味してさつま芋、こんにゃく、にんじんを入れて和えます。また白味噌のかわりに醤油を使用しても美味しくいただけます。


-金丸宗哲[著] 「和尚の健康精進料理」・平河出版社-
 

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